口唇裂・口蓋裂の
矯正治療

口唇裂・口蓋裂とは

口唇口蓋裂は、口唇や顎に最も多く発生する先天性の形態異常です。
日本では、出生児500人に1人の割合で口唇裂・口蓋裂児が生まれると言われています。
唇が割れた口唇裂(こうしんれつ)や上あごが割れて鼻と口の中がつながった口蓋裂(こうがいれつ)、あごの骨が裂けている顎裂(がくれつ)などがあり、これらはしばしば合併しており程度はさまざまです。

口唇裂・口蓋裂の治療

口唇口蓋裂の方は、上あごの発育が不十分なことや、歯列弓(歯ならびの曲線)が狭いことなどによる上あごと下あごの不均衡、歯数の不足、さまざまな歯の発育異常などによって高度の咬合異常を伴うことが多く、重度のそしゃく障害が認められることがあります。
人により程度はさまざまですので、精密検査、診断を行った上で、それぞれの方に適切な治療を適切な時期に行っていくことになります。
永久歯が生え始める前頃(5〜6歳)から、矯正歯科で歯の生え変わりをみていくのが一般的です。
通常の自費での矯正治療とは異なり、健康保険の適用となり、自立支援医療制度の対象ともなります。

育成・厚生医療機関とは

心身の障害を除去・軽減するための医療について医療費の自己負担を軽減する公費負担医療制度です。

詳細は、お住まいの市町村役場にお問い合わせください。

Q&A

口唇口蓋裂の矯正歯科治療の場合、普通の矯正歯科治療と違うことはありますか?

口唇口蓋裂の方の場合、口唇や口蓋を形成する手術、また顎裂部に骨を移植する手術を行う口腔外科や、他の診療科とタイアップして成長の段階ごとに総合的に治療を行う必要があります。
そのため、例えば、顎裂部に移植骨を入れる時期をどうするか、またその前後でどんな矯正治療を行うかといった、他科との連携で治療を行っていくといったような点では通常の矯正治療とは異なると言えます。
しかし、患者様の口の中の状態によって治療内容、治療期間は異なりますが、基本的な装置、治療方法については、通常の矯正治療とほとんど変わりません。

口唇口蓋裂の矯正治療はいつ頃から始めたらいいのでしょうか。

治療に対していろいろな考え方があること、また患者様の口唇口蓋裂の状態などによっても矯正治療の内容や行う時期が異なるため、一概には言えませんが、5歳くらいから矯正歯科の受診を始める場合が多いようです。

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