カウンセリングルームのチェアを新しくしました
今年は1月1日の地震で始まり、最近では台風10号の被害も各地で起きています。気候変動による未来に不安はあるものの今日も患者さんの笑顔のために前に進んでいきます。さて当医院は地震による診療に影響が出るほどの大きな被害は有りませんでしたが施設は一部、損傷していたため、少し長期にはなりますが4月頃より11月まで施設の順次修繕を行っております。出入り口や駐車場にご不便をお掛けしますが、お許しください。
さて一度入室された患者様にはお馴染みの初診相談や診断を行うカウンセリングルームの中にあるチェアを新しくしましたので、ご紹介します。
従来の白いチェアからブラウン系のチェアに新調し、日頃の治療も行えるような装備にしました。2つの個室型のカウンセリングルームになりました。
15年以上に渡り使用して来ましたカウンセリングルームの白チェアに感謝をしつつ、気持ちを新たに患者様との新たなお出会いの場所として『笑顔でいられる幸せ』『人前で話ができる幸せ』『美味しく食べることができる幸せ』を一人でも多くの方々とこの幸せをこの場所から創っていきたいと思っています。
ご来院頂いた際に使用していなければ一度のいてみませんか?
過剰歯(かじょうし)
「過剰歯」聞きなれない言葉ですよね?
過剰というのは多いという意味、過剰歯とは歯が多いという意味になります。ちなみに乳歯は20本、永久歯であれば28〜32本が正常の範囲とされている本数です。永久歯の本数に違いがあるのは、28本の歯に加え、親知らず4本を含めた場合も正常の範囲内とされるからです。
過剰歯というのは、それ以上の本数がある、ということになります。
過剰歯は30〜40人に一人の割合で見られ、一人につき1本だけの場合もあれば複数本の場合もあります。性別的には女性より男性に多く見られます。
過剰歯がよく見られる部位は上の前歯(49.2%)で、次いで上の奥歯(37.8%)、下の奥歯(6.6%)の順で多く見られるようです。
多くは学童期の上顎前歯部に発生し、後続永久歯の萌出の妨げや正中離開などの歯列不正の原因になると言われています。
過剰歯の治療は年齢や位置により様々です。もし過剰歯があると分かったら、異常が起こっていないかを定期的に確認してもらいましょう。
マルチブラケット装置
マルチブラケット装置は、歯の表面に歯科用接着剤で『ブラケット』という器具を貼りつけ、その溝にアーチワイヤーを通して3次元的に歯を移動させる装置です。ワイヤーと歯列を連結させて、歯並びを整えていく装置で、ワイヤーの力(弾力)を利用して歯を動かしていきます。ワイヤーはステンレススティールやニッケルチタン合金で作られており、細いワイヤーから少しずつ太いワイヤーに取り替えて治療を進めていきます。
ブラケットには金属製のもの(メタル)のほか、目立ちにくいセラミックやプラスチック(クリア)などがあります。
それでは、マルチブラケット装置の装着手順について説明します。
まず、クリーニングを行い、歯面をきれいにします。歯に汚れが残っていると、装置がつきにくくなってしまうので、研磨材を使いブラシで機械的に汚れを除去します。
装置装着中は、お口にプラスチック製の器具をかけ、歯に唇がつかないようにして行い、歯面が唾液でぬれないように気をつけます。
次に、装置の接着力を高めるために歯面の酸処理(エッチング剤の塗布)をして洗浄します。
そして、乾燥した歯に1歯ずつブラケットをつけていきます。ブラケットの接着が終わったら、接着剤が硬化するまで5分間待ちます。ブラケットがついたらワイヤーを装着し1歯ずつ結んでいきます。細い針金で1歯ずつ締めていくことで、より的確な力をそれぞれの歯に加えることができます。
ワイヤーは、多くの場合が一人一人の歯並びに合わせた、オーダーメイドになります。
「矯正治療はどうやって歯を動かしているの??」と不思議に思っている方も多いと思います。実は、弱い力を持続してかけるだけで歯は動きます。歯を支えている骨は、知らない間に少しずつ新しいものと古いものとに置きかわり、新陳代謝をくり返しています。
歯とあごの骨の間には、「歯根膜(しこんまく)」というクッションのような膜があります。その膜の中には、骨を吸収する「破骨(はこつ)細胞」にも骨をつくる「骨芽(こつが)細胞」にもなれる細胞がひそんでいます。
矯正のワイヤーで引っ張る力が刺激となって、歯が進もうとしている側の歯根膜内の細胞は「破骨細胞」となって歯を支える骨を吸収します。一方、引っ張られている反対側では、「骨芽細胞」となって新たに骨をつくり出していきます。この2つの細胞が働きを繰り返すことで歯が動くのです。
学会長挨拶 院長 ブログ2
寺田矯正歯科院長の寺田康子です。院長ブログ2は学会の紹介です。
日本における最大の矯正歯科学会は「公益社団法人 日本矯正歯科学会」、通称「日矯(にっきょう)」で、1926年に設立され、6,500名以上の会員数を有する日本を代表する学術団体です。この日矯のもとに、7つの地方学会があり、私が所属するのが「甲北信越矯正歯科学会」です。
今年3月から「日本矯正歯科学会」の理事に、4月からは「甲北信越矯正歯科学会」の会長を務めることになりました。遅まきながら、「会長挨拶」を書きましたのでご紹介いたします。
「甲北信越矯正歯科学会」は、甲(山梨県)北(北陸)信(長野県)越(新潟県)地域の3大学(新潟大学、日本歯科大学新潟生命歯学部、松本歯科大学)を中心に、矯正歯科臨床に携わる開業医が一緒に立ち上げた地方学会です。1986年の発足当初、矯正歯科開業医の数は非常に少なかったのですが、地域に密着した学会を作っていこう、地域の一員として会を支えていこうと言う想いのとても強かったことが印象的でした。発足から33年、まだまだ小さな学会ではありますが、会員数315名、賛助会員 15 社の規模となっています。
32年の歩みの中で本学会もブラッシュアップされ、様々な取り組みがなされてきました。その中の一つが2007年から始まった3大学交流セミナーです。若手医局員の育成を目標に始まったこのセミナーは学術大会の前日に開催され、3大学の医局員が研究者として、臨床家として熱いディスカッションを繰り返し、その成果は会員に還元されていきます。
社会環境の変化に伴い、矯正歯科界も変化していきます。近年の医療技術の進歩と矯正歯科治療の普及に伴い、次々と新しい矯正歯科材料や矯正歯科治療法が発表されていますが、その有効性や再現性、エビデンスには疑問を持たざるを得ないこともあります。一方インターネットの普及により、誰でも手軽に多くの情報を入手できる時代となりました。矯正歯科治療に関しても珠玉混淆の膨大な情報がネットの世界を駆け巡っています。正しい情報を発信し、安心かつ安全な矯正歯科治療の提供を目指し、地域に貢献して行くことが、当学会の使命と考えています。
2020年は東京オリンピックだけではありません。2020年10月には第9回国際矯正歯科会議(IOC)が第79回日本矯正歯科学会学術大会(横浜)との併催で開催されます。アジアにおける初めての開催に世界の注目が集まっており、その準備はすでに始まっています。当学会も日本矯正歯科学会の協力学会として尽力してゆく所存です。
これから2年間、会員の皆さまに支えられ会長職を務めていきます。皆様には、なお一層のご理解とご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
甲北信越矯正歯科学会 会長 寺田康子
バンド装着
バンドとは、セパレーションによってできた歯と歯の隙間を利用して、主に第一大臼歯(真ん中から6番目の歯)に被せる金属製の輪っかの事を指します。バンドは歯に指輪をしたような状態で歯の周囲をおおいますので、他の装置よりも接触面積が大きく矯正装置が外れにくいというメリットがあります。バンドを装着する際は、丁寧に基本的な手順を踏む必要があります。
以下、基本的なバンド装着の流れになります。
まずバンドの試適を行います。その人によって歯のサイズが違う為、歯に合ったバンドのサイズを選びます。次に、歯の清掃を行います。バンドを装着する歯面を専用ブラシと研磨剤を使って綺麗にします。ここで歯面清掃が不十分だと、バンドの中で虫歯を作ってしまうことがあります。次に、バンドの内側に歯科用のセメントを均一に塗布し、バンドを歯に装着します。その際、歯に唾液などが付かないようにしっかり防湿し乾燥して行います。唾液などが付くと装置が外れやすくなることがある為です。次に、余分なセメントを拭き取り、LED照射器で光を照射し、セメントを硬化させます。
バンド装着後は多少の違和感がありますが、次第に慣れていくことがほとんどです。また、バンド周りは汚れがたまりやすくなりますので、よりしっかりと歯磨きを行う必要があります。
頭部X線規格写真(セファログラム)院長ブログ1
寺田矯正歯科医院 院長の寺田康子です。私は公益社団法人 日本矯正歯科学会の国内渉外委員会のメンバーとして、メール相談の回答に長く携わってきました。いろいろな質問・問い合わせの中で、矯正歯科医師にとって当たり前と思っていたことが、必ずしもそうでないことに気づきました。そんな中から院長ブログ1として、「頭部X線規格写真(セファログラム)」をテーマにしてみます。
矯正歯科医院に行って「検査をしましょう」と言われたら「何するの?」と思いませんか?これが内科のお医者さんだったら、血液検査とか尿検査とか、いろいろ思いつくのですが。 矯正歯科治療を始める前の検査で必須なのが、模型(歯の型)、写真(口腔内と顔貌)、何種類かのX線写真でその一つが「頭部X線規格写真」。通称セファログラム(セファロ)と言い、顔の骨格のX線写真で、横顔(側貌)と正面顔(正貌)があります。
3人の反対咬合の人のセファログラムです。一口に反対咬合と言っても、その成り立ちは全く違います。当然治療の仕方も違ってきます。
最初のセファログラムの反対咬合は、上の前歯が内向きに萌出した反対咬合です。
2番目のセファログラムは下の前歯が外向きに萌出した反対咬合です。口元全体が出た横顔です。
3番目のセファログラムは下顎の大きい反対咬合です。しゃくれた感じの横顔です。
上の前歯を前方に押し出すような治療をするのか、下の前歯を内側に入れるような治療をするのか?それともアゴの成長をコントロールする治療をするのか?
治療方法を決めるのが診断です。
成長期の子供達の矯正歯科治療には、側貌セファログラムは必須。診断時には十分な説明を受けてください。
豆知識;X線写真のことをよくレントゲン写真と言いますが、レントゲンは実は人の名前。ヴィルヘルム・レントゲン(1845~1923)、X線の発見により第1回ノーベル物理学賞を受賞したドイツの物理学者です。
セパレーション
矯正治療が始まったら、まずはバンドという装置を装着します。
バンドとは奥歯(通常は真ん中から数えて6番目の歯)にはめる輪っかの装置ですが、バンドをはめる前に奥歯の前後にすき間を開けるためのゴムを入れます。これをセパレーションと言い、患者様が初めて体験される治療となります。
ゴムを入れたばかりの頃は奥歯が押される感じがして、人によっては痛みも出て、固い物を食べたりするのが辛くなることがあります。この痛みは2〜3日で治まり、1週間ほどすると歯と歯の間にすき間ができゴムがゆるくなってきます。このすき間を利用してバンドを装着します。
パノラマX線写真
パノラマエックス線写真とは、口の中全体を1枚の写真に映し出すタイプのエックス線(レントゲン)で、頭の周りを撮影機械が一周して撮影する仕組みになっています。撮影することで歯や骨の状態が分かり、先天性欠損や過剰歯の有無(歯の本数の異常)、親知らずの状態、虫歯や歯周病の状態などを確認することができます。
お子様の場合、パノラマエックス線写真を撮影することで、生え変わりの状態や後続永久歯の位置などを確認することができます。それらを確認することで、今後どのように歯並びが変化していくのか、最適な矯正歯科治療開始時期はいつ頃なのか等を検討します。治療開始時期になると、まず精密検査を行い治療計画の説明を行ないますが、その際にもパノラマエックス線写真は必要不可欠です。
当医院では経過観察中の患者様に定期的にパノラマエックス線写真撮影を行い、最適な時期に適切な治療が始められるように診察しています。また、初診相談の段階でパノラマエックス線写真を撮影し、おおまかな治療方針についてお話させていただく場合もあります。
矯正歯科治療と虫歯
「矯正治療中に虫歯ができてしまったら、どうしたら良いですか?」
これは患者様からよく聞かれる質問の一つです。
まずは虫歯を作らないようにしましょう。もし虫歯ができてしまった場合、かかりつけの一般歯科で虫歯治療をしてもらうことになります。場合によっては矯正装置を部分的に外さなくてはいけないこともあり、その間は矯正歯科治療が進みません。時には治療が後戻りし、治療期間が長くなることもあります。虫歯ができてしまったら、かかりつけの歯科医院への依頼状をお渡ししますので、虫歯治療をすみやかに行いましょう。
虫歯ができる原因はプラーク(歯垢)です。プラークは歯の表面に付いたネバネバした汚れで、このプラークが虫歯の原因になります。歯の表面に付着したプラーク中の細菌が出す酸によりエナメル質が溶け(脱灰)、それが進行すると虫歯になります。プラークはものを飲んだり食べたりすることにより次々作りだされ、歯面に付着していきます。うがいだけでは取り除くことができないので、ハブラシを使って歯を磨いて取り除く必要があります。歯磨きが上手にできずにプラークが歯面に残ってしまうと虫歯になってしまうので、毎日の歯磨きがとても重要になります。
自分の歯磨きでどこまで磨けているのかを理解してもらうため、矯正歯科治療前に歯磨きの練習を行います。どこに磨き残しがあるのか、どこが磨けていないのかを歯科衛生士と一緒に確認しながら磨いていきます。適正なブラッシング圧、患者様個々の歯並びに合わせたハブラシの当て方や当てる角度、ハブラシのどこの部分を使って磨いていくのかなどを一緒に確認します。
毎日の歯磨きでのプラーク除去、治療時のクリーニング、治療後の歯の質を強くするフッ素のうがい(フッ素洗口)で、虫歯を作らないように歯を守っていきましょう。
2017新年会
「柿里砺波本店 花卸堂」で新年会が催されました。
ステーキやハンバーグを美味しくいただいてきました。
2017年も患者様のご希望、ご期待にお応えできるよう、スタッフ一丸となってがんばっていきますので、よろしくお願い致します!!
日本口腔筋機能療法(MFT)学会
10月19日、20日と日本口腔筋機能療法(MFT)学会に参加してきました。
2日間の日程で、1日目は研修会、2日目は学術大会に参加してきました。普段MFTを行っているときに出てくる疑問を聞いたり、他の医院での取り組みを見たり聞いたりして、とても刺激になりました。また脳機能の話など、普段聴くことのできない話を興味深く聴くことができました。
参考になる話も多く聞けたので、明日からの診療に活かしていきたいと思っています。
口腔筋機能療法(MFT)講習会
先月、シェラトン都ホテル東京にて、第22回口腔筋機能療法講習会(ベーシック、アドバンスコース)が2年ぶりに開催され、歯科医師1名、歯科衛生士4名で参加してきました。
口腔筋機能障害の診査や診断、カテゴリー別のエクササイズは、動画をスクリーンに映写して分かりやすく解説されていました。インストラクターによる直接実習もあり、今後の患者様への指導をするにあたって、とても有意義な講習会でした。
患者さまより
ブレーススマイルコンテストで優秀賞を受賞された患者さまから、副賞で行かれたデズニーランドの写真が届きました。N様、ステキな写真ありがとうございます。
お二人とも、とっても楽しそうですね!!
日本臨床矯正歯科医会長野大会参加
2月24日(水)、院長以下歯科衛生士4名が学会に参加しました。
プログラム参加もさることながら、今回は当院の患者様が「ブレーススマイルコンテスト」で優秀賞を受賞され、その授賞式に参加するという大きな目的もありました。
優秀賞を受賞されたN様、O様、本当におめでとうございました。
2015 ノベルティグッズ
本日より今年のノベルティグッズを患者様にお渡ししています。
緊急時には非常灯にもなる便利グッズ!!
皆さん、楽しみにしていてくださいね。
第74回日本矯正歯科学会大会
去る11月18日(水)〜20日(金)、福岡県で第74回日本矯正歯科学会大会が開催されました。日本中の矯正歯科医が集まる大きな大会です。初日のサテライトセミナーは18:00〜20:00という時間にもかかわらず、満席。テーマは「埋伏歯の臨床」。当医院でも最近埋伏歯が増えていますが、関心度の高さが伺えます。成長期の矯正治療や、CT撮影装置、口腔内写真の取り込みシステムなど、直面している課題に関するヒントが満載の学会でした。非常勤の大竹正紀先生のポスター展示も興味深いものでした。
帰りの飛行機(福岡空港→小松空港)には富山・石川の矯正歯科医の大半が乗り合わせており、もし何かあったら‥‥‥‥‥笑い話?